フェミニズムは素晴らしい

2018アドベントカレンダーに合わせて開設しました。resighじゃなくresignですが訂正できないのでこのままいきます

Yahoo!社の問題-エンジニアの中のミソジニーとホモソーシャル

これは Japanフェミニズム Advent Calendar 2018 - Adventar 2日目の投稿です。

 

前回の続きになるのでもし未読の方がいたら 前回 をご参照ください。

 

 前回、エンジニアはミソジニーホモソーシャルを内包していると書いた。

今回はそこをもっと掘り下げていきたい。

まずミソジニーホモソーシャルの語がわからないという方は今回説明しないので

[

https://wezz-y.com/archives/48947

:title=桃山商事さんの記事]をご参照されたし。

 

*IT企業の中でフェミニストが見た男性エンジニアの印象

約5年に渡って身近な男性エンジニアを間近で見てきた個人的な所感では

「女性に対してフラットな男性エンジニアもいれば女性とプライベートでかかわった経験が極端に少ない(ように見える)男性エンジニアもいる」が事実だと考えている。そしてその割合は前者・後者で3:7~4:6くらい。もっとはっきりした数値を取るために統計でも取りたいところだが、それがないので自分が見てきた中で述べている。

別に女性と話すときだけどもるとかそういうわけではなく、ただ彼らのTwitterを見ているとひたすら「彼女欲しい」「結婚したい」この時期は時に「クリぼっち回避したい」というツイートが増える傾向にある(なお、彼女持ちや既婚者は女性関係のツイートが少なくなる)。

手に入れられてないと感じ、その感情をマイナスの方面に発揮しているがゆえに男性エンジニアの多くはホモソーシャル的で、ミソジニー的なのではないかと推測している。

 

*極端に女性との関わりが少ないエンジニアが多い理由

その理由を考えてみる。エンジニアは機械工学系の高専や専門・大学を経て高い技術力をつけ、就職する。そうした環境に女子学生は少ない。よって自然と学生時代に同年代の女性と関わる機会が少ないエンジニアがIT企業に集められてしまうのだ。

そうした部分が露骨に出た出来事として今年、某Y!のエンジニアが炎上した出来事を取り上げたい。

 

*Yahoo!の「女性エンジニアが少ない」炎上

別に私はY!アンチではない。事実そういうことがあったという話をしたい、それだけだ。

事のあらましは技術系LT(Lightning Talks=短いプレゼンの意)でヤフーの若手男性エンジニアが「女性エンジニアが少ないと男性エンジニアのやる気が出ないから機械学習で男性エンジニアが女性エンジニアを演じよう!」という主旨の発表を行ったところから始まり、Twitterを通じて批判が高まった結果炎上した。

nlab.itmedia.co.jp

 

この登壇者はただ機械学習でこんなことできるよーという例示をしたかっただけだが、ただただ「この例示で問題はないのか?」の判断を誤ったが故に炎上したと私は捉えている。

そしてその判断のミスは、ほかの男性エンジニアにも当てはまるのではないか と考えている。

 

*問題を孕むQiitaの記事

さてなぜ他の男性エンジニアという大きい主語を使ったかというと、エンジニアならみんな知ってる技術共有サイトQiitaにこんな記事があることを知っていたからである。

AIで似ているAV女優を紹介しているスケベAI「スケベ博士」を作りました。 - Qiita

Pythonでエロサイトスクレイピングして、AV女優のビッグデータからスケベなインサイトを見出す - Qiita

既にTwitterではこれを非難するツイートもあったものの、おそらく某Y!ほどには燃えていない。

 

とにかく言いたいのは真面目な技術共有サイトQiitaに、女性への配慮が欠落したエントリーがある、ということだ。

この例は極端なものだが、このようなエントリーがある文脈の中で生きている以上、「女性エンジニアが少ないから男性エンジニアのやる気が起きない」という内容を問題ないと判断するまでに感覚が麻痺してしまうのは仕方がない面もあると思う。

Yahoo社はこの問題を重く受け止め、今後は再発防止に努めると声明を出したが

まだ問題を起こしていないYahoo以外の会社も発生を未然に防止することに努めたほうがいいと私は考えている。

 

*まとめ 今読んでいる男性エンジニアに向けて

「自分はそういうことを考えても表に出さない」と今読んで思った男性エンジニア、そのままでいてほしい。思い当たるフシのある男性エンンジニア、「インターネット閲覧者の半分は女性」だと肝に銘じて自分の中のホモソーシャル、あるいはミソジニーと向き合い、今後は思慮のあるインターネットライフを送ってほしい。現場からは以上である。